楳図かずおさん27年ぶりの新作 「わたしは真悟」続編を絵画で

黒田健朗
[PR]

 「おろち」「漂流教室」「まことちゃん」などで知られる漫画家、楳図かずおさん(85)が、27年ぶりの新作となる連作絵画を発表した。代表作「わたしは真悟」の続編で、28日から東京・六本木の東京シティビューで開かれる「楳図かずお大美術展」で公開される。

 楳図さんは和歌山県生まれ、奈良県育ち。高校3年生で漫画家デビューし、「猫目小僧」「おろち」「神の左手悪魔の右手」などのホラー作のほか、SF漫画「漂流教室」「14歳」、ギャグ漫画「まことちゃん」などで人気を博した。1995年に「14歳」を完結させて以降は、休筆していた。

 美術展で公開される新作のタイトルは「ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館」。意識を持った工業用ロボットを描いた80年代のSF作品「わたしは真悟」の続編で、制作に4年費やしたという。アクリル絵画による101点の連作で、物語仕立てとなっている。

 27日に開かれたオープニングセレモニーで楳図さんは「わたしは真悟」が2018年に仏・アングレーム国際漫画祭で「遺産賞」を受賞したことに触れ、「ブランクがありますし、(受賞で)何かやらないとなと思った瞬間があった。それから4年間じっと耐えてしゃべりたくても我慢してきた」と明かした。漫画の形ではなく、連作の絵画での新作発表については、「創作は新しいことをやらないと意味がない。(漫画と絵画の)両方の要素がしっかりある」「絵画というと堅苦しく聞こえるかも知れないけど、スリル、サスペンスも楽しめる」と語った。

 美術展では楳図さんの代表作を紹介するコーナーもあるほか、冨安由真さん、エキソニモ、鴻池朋子さんの現代アーティスト3組が楳図作品をテーマにしたインスタレーション(空間芸術)が展示される。

 3月25日まで。料金は一般2200円、高校・大学生1500円、4歳~中学生900円、65歳以上1800円。9月17日~11月20日には大阪・あべのハルカス美術館でも開催予定。詳細は公式サイト(https://umezz-art.jp/別ウインドウで開きます)で。(黒田健朗)