飯塚繁雄さん「あきらめない」が最後の訴え 拉致被害者家族ら追悼

編集委員・北野隆一
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 拉致被害者支援団体「救う会」は27日、東京都文京区で定例の集会を開いた。昨年12月に83歳で死去した飯塚繁雄・前拉致被害者家族会代表を追悼し、横田めぐみさんの弟の哲也さん(53)が「温厚で優しく、家族会で意見が違ったときも、まとめる力があった」としのんだ。

 飯塚さんは、めぐみさんの父の滋さん(2020年死去)の後任として07年に代表に就任。体調を崩して昨年11月に退いた。救う会の西岡力会長はこの日の集会で、家族会が今年3月に結成25年を迎えることに触れ「うち10年余を横田さん、14年を飯塚さんが代表を務めた」と説明。「昨年11月の集会で飯塚さんは、6分のあいさつで3回『あきらめない』と言った。それが最後の訴えだった」と振り返った。

 めぐみさんが北朝鮮に拉致された疑いが1997年2月3日に報道と国会質問で表面化したことを受け、家族会は同年3月に結成された。めぐみさんの母早紀江さん(85)は今月20日に東京都中野区で開かれた別の集会で、「娘が連れ去られ、四十何年も帰って来られない。今はもう57歳ですね。私の部屋から富士山の向こうに沈む夕日が見える。早く(娘が)帰ってきて、いっぺんでいいからきれいな夕焼けを一緒に見たい」と語った。(編集委員・北野隆一