トヨタ世界販売、2年ぶりの1千万台 生産停滞でも世界首位守る
トヨタ自動車が28日に発表した2021年の世界販売(ダイハツ工業と日野自動車を含む)は、1049万5千台(前年比10・1%増)だった。新車需要は世界的に多く、2年ぶりに1千万台を超えた。トヨタグループの世界販売は2年連続の世界首位が確定した。ただ、新型コロナウイルス感染拡大や半導体不足による生産停滞もあってコロナ前の19年(1074万2千台)は下回った。
競合する独フォルクスワーゲングループは、半導体不足で生産が大きく滞って888万2千台(4・5%減)だった。半導体の調達力の差が、トヨタと明暗を分けた。
トヨタ単体では、前年比10・6%増の961万5千台。過去2番目の水準だった。牽引(けんいん)役となったのは、主要市場の中国と米国だ。 中国は8・2%増の194万台。9年連続で過去最高を更新した。米国も10・4%増の233万台だった。米ゼネラル・モーターズ(GM)を上回り、初めて年間首位に立った。米中ともにSUV(スポーツ用多目的車)「RAV4」や、セダン「カムリ」などのハイブリッド車が好調だった。
ただ、トヨタも昨夏ごろから生産が滞り、世界販売は9月から前年割れが続いた。その影響を強く受けた国内販売は、147万台。前年比で1・9%の減だった。
一方、21年の世界生産は、グループ全体で1007万6千台だった。前年に比べ9・4%増えたが、コロナ前の19年(1072万5千台)には届かなかった。堅調な新車需要があるのに供給が追いついていない状況となっている。納期も長期化している。
トヨタ単体の国内生産は1・…