「グイグイより一緒に」 ついにA代表のキャプテンマークを巻いた男

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藤木健
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 生まれながらのキャプテン――。サッカー日本代表のMF遠藤航(シュツットガルト)は、そんな男だ。無名だった小学生のころから各年代で主将を担い、プロ入り後もゲームキャプテンをたびたび務めた。そして27日のワールドカップ(W杯)カタール大会アジア最終予選の中国戦。ついにA代表のキャプテンマークを左腕に巻き、ピッチに立った。

 「気負い過ぎず、自分の良さを出すことだけにフォーカスした」。国際Aマッチ35試合目。28歳にして日本代表を背負う先頭に立った。主将のDF吉田麻也(サンプドリア)が今回は負傷で欠場になり、白羽の矢が立った。その吉田からは試合前、LINEで「航だったら大丈夫だ」と太鼓判を押された。

 試合ではいつも通り。目立たなくとも、いぶし銀の働きを続けていた。攻撃を止められても、こぼれ球や相手のクリアボールを鋭い出足で拾って再び味方に託す。競り合いで体をぶつけ、次々とマイボールに。中盤の底の位置で構えながら、ときに右へ左へと飛び出すことも。前半13分の先取点につながったPK獲得の場面。遠藤が動き回って相手最終ライン前のスペースで斜めのパスを受け、前を向いて右へ展開したのが始まりだった。

 2―0となった後、後半28分に交代。コンディションを考慮されたであろうことに加え、累積警告も1枚ある。6戦連続フル出場だったこの最終予選で、初めてピッチを退いた。次(2月1日)は正念場のサウジアラビア戦。こうした温存も、チームに欠かせない存在になったからこそだ。

 名実ともに、なるべくしてなった「キャプテン遠藤」だと感じている。2016年のリオデジャネイロ五輪をめざす代表でも主将だった。年下の選手と和気あいあいとしつつ、締めるときは締める。監督やスタッフとも密に言葉を交わし、選手との橋渡しも担う。おっとりとしたようで芯の強さがある遠藤を、誰もがリーダーと認めていた。

 その源流は、中学時代にあった。

 遠藤が所属した神奈川・南戸…

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