実刑は元会長だけ、起訴額は被害の1%以下 ジャパンライフ事件

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新屋絵理
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 磁気治療器のオーナー(販売預託)商法を展開したジャパンライフ元会長・山口隆祥被告(79)が、詐欺罪で懲役8年(求刑・懲役10年)の判決を言い渡された。執行猶予がつかない実刑判決だったものの、販売預託商法は巨額の被害を繰り返し生み出してきたことから「法律が事件の抑止につながっていない」との声も上がる。

 山口元会長が問われた詐欺罪は、立件するために「相手を欺く意思」を証明する必要があるため、ハードルが高いとされる。

 このため、山口元会長の場合でも資金繰りが逼迫(ひっぱく)し顧客に配当できないと知りながら金を集めた2017年8月以降の「約4カ月間」に絞って立件された。起訴された被害額も、2100億円にのぼるとされる被害額全体の1%に満たない。

幹部らは猶予判決 弁護団「被害に見合わない」

 今回の事件で同時に逮捕・起訴された幹部12人は、有罪判決が確定したものの全員に執行猶予がついた。その主な要因は、適用された罪の違いだ。

 幹部らは、山口元会長が問われた「詐欺罪」ではなく、不特定多数からの預かり金を禁止する「出資法違反罪」で立件された。詐欺罪の罰則が10年以下の懲役なのに対し、出資法違反罪は3年以下の懲役または罰金。前科がない場合は執行猶予がつくケースが多い。

 弁護団は取材に「甚大な被害に見合う刑罰になっていない。経済的被害を軽く見る風潮があるのではないか」と指摘。出資法の刑罰強化などを訴えている。

 一方、消費者庁は昨年、ジャパンライフ事件などをきっかけに預託法を改正し、販売預託商法を原則禁止とした。しかし行政が団体に解散を命じられる制度などはなく、「検討すべき課題はまだある」(弁護団)という。(新屋絵理)

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 「元会長や幹部らにはお金を…

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