「こんなママでごめんね」 3歳長女餓死事件、母親も虐待された過去
東京都大田区の自宅マンションに3歳の長女を放置して餓死させたとされる梯(かけはし)沙希被告(26)の裁判が28日、東京地裁であった。被告は部屋にひとりぼっちにした長女に「こんなママでごめんね」と謝ったと振り返り、「自分が憎い。いまでも憎い」と涙ながらに自らを責めた。
梯被告は長女の稀華(のあ)ちゃんと2人暮らしをしていた2020年5月に4日間、翌6月に9日間、十分な飲食物を与えないまま稀華ちゃんを寝室に閉じ込め、交際相手に会うために鹿児島に旅行。2回目の旅行から帰宅した同月13日までに、脱水症や飢餓で稀華ちゃんを死亡させたとして、保護責任者遺棄致死などの罪に問われている。
28日は裁判員裁判の2日目で、弁護人による被告人質問があった。弁護人は被告の生い立ちから尋ねていった。
親に殴られ、ゴミ袋に入れられた幼少期
弁護人が紹介した被告の母親の供述調書などによると、被告は母親が高校生の時に生まれ、児童養護施設で育った。小学校に入る前に両親が迎えに来て、弟と4人で暮らすようになった。
やがて、母親から被告への壮絶な虐待が始まった。
「お前は私の言うことだけ聞…
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- 【視点】
2010年4月に日テレで「Mother」という連ドラが放映されたとき、「ありえない設定」「母親がこどもをゴミ袋にいれるなんて、やりすぎの演出」などという批判をしている人たちがいたことを覚えている。しかし、この事件で見えてきた母親の生育環境、