「あの恐怖は生き地獄」 引退決めた福島千里はライバルに明かした

有料会員記事

加藤秀彬
[PR]

 昨年末、高橋萌木子(ももこ)さん(33)は待ち合わせをしていた駅で、福島千里(33)に突然告げられた。

 「言ったよね? 私、引退するんだ」

 初耳だった。

 「そうなんだ」

 冷静を装った。けど、内心は戸惑った。

 一緒にランチを食べるため、スマートフォンの地図で店まで案内するはずだったのに、曲がるはずのところでまっすぐ進んでしまった。

 「『言ったよね』とか言う割には、他の人には全然話していないらしくて。テンパっちゃいました。一緒にやってきた同級生なので、やっぱり寂しくて」

もうやめるから…

 高橋さんと福島は、中学時代からのライバルだった。

 女子100メートルと200メートルの日本歴代記録は今でも福島が1位。高橋さんが2位。「陸上がなくてもずっと一緒にいたい」というほどプライベートでも仲が良い。

 ランチの席に座った福島は、ほっとしているような、何か自分の中で区切りをつけたような。複雑な様子に見えた。

 たわいもない話をしていると、突然、切り出された。

 「もう陸上やめるから言うんだけど――」

 ずっと心に秘めていた、ある…

この記事は有料会員記事です。残り1389文字有料会員になると続きをお読みいただけます。