あれから20年、やっと会えたね カセットのA面・B面みたいな2人

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若松真平
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 2021年9月、小柳かおりさんは「コミティア137」に参加していた。

 東京ビッグサイト青海展示棟で開催された、自主制作漫画誌の展示即売会だ。

 20年ほど前に漫画家「片峰みなと」として商業誌デビューしていたが、コミティアに出展するのは初めて。

 しかも、展示するのは漫画ではなく「洋服」だった。

 会社員として働きながら服飾学校に通い、自身のブランド「Antique Carrie」を立ち上げたばかり。

 オンラインでの販売だけだったため、実物を見てもらえる場所を探していた。

 コミティアを選んだのは、過去にお客さんとして参加した際、アクセサリーなどを販売しているのを見かけたから。

 運営者に問い合わせて許可をもらい、洋服を展示することが決まった。

 このことが、「奇跡の再会」につながるとは思ってもみないままに。

同じ机になった2人

 当日の会場では、一つの机を2人で使うことになっていた。

 一緒になったのは「藍色劇場」さん。

 可愛い修道女が描かれたポップが立てられていて、「めっちゃ絵がうまい」と感じた。

 名刺交換をして初参加だと伝えると、展示物の置き方や一般客への声のかけ方などを教えてくれた。

 「優しい人で良かった」と思いながら、ふと持っていたスマホで「藍色劇場」と検索した。

 そして見つけたのが「こきあいりん」という名前だった。

 えっ、もしかして「小樹藍りん」さん?

 一度も会ったことはないけれど、その名前に見覚えがあった。

 おそるおそる藍色劇場さんに尋ねてみた。

 「あの、ひょっとして、むか…

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