図書館の利用禁止は「合理的」 名古屋高裁が一審判決を取り消し

大野晴香
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 岐阜県土岐市の女性が市から市図書館の利用を禁止されたのは違法だと訴えていた裁判の控訴審判決が27日、名古屋高裁であった。土田昭彦裁判長は、違法性を認めて処分の取り消しと5千円の損害賠償の支払いを市に命じた一審・岐阜地裁判決を取り消し、女性の請求を棄却した。

大量の借り出しと返却を繰り返したと指摘

 判決によると、女性は1日に大量の本の借り出しと返却を繰り返すなど問題行動があったとして、2019年11月、市教育委員会から市図書館運営規則に基づき、利用や入館を禁止する処分を受けた。女性は処分が違法だとして岐阜地裁に提訴。地裁は昨年7月、「市図書館設置条例や法令には全面的かつ無制限に利用禁止処分をする規定はない」として、処分を取り消した。

 高裁は、女性が図書館側から2度にわたり問題行動を指摘され、改善しなければ利用制限を受けることになる旨の通知を受けていたことに言及し、問題行動は職員らに多大な負担を生じうるものだったとして「利用の全面的禁止は必要かつ合理的だった」と認めた。(大野晴香)