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「こんな心臓いらない」 叫んだ少年の心境変えた、一冊の絵本

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太田原奈都乃
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 去年の夏休み、お母さんが一さつの絵本をわたしてきた。題名は「二平方メートルの世界で」。主人公の女の子は、たて2メートル、はば1メートルの場所ですごす。ぼくも知ってる場所だ。

 山口県山陽小野田市の小学3年生、北永健人君は生後すぐ新生児集中治療室に運ばれた。心臓に複数の難病を抱え、3歳で腹部にペースメーカーを埋め込む手術を受けた。

 今まで手じゅつは3回した。先生に「動くと大出血する」と言われてベッドでじっとしていなくちゃいけなかった。入院もいっぱいした。毎朝、お父さんと「やったらいけないこと」をかくにんする。おなかをぶつけてはだめ。つかれたら休む。体育は大すきだけど、マット運動や鉄ぼうはいつも見学してる。

 運動が制限される中、健人君がテレビに映った子どもをまねてブリッジをした。母親の千賀(ちか)さん(45)がペースメーカーと心臓をつなぐリードが切れてしまうかもしれないと注意すると、健人君は机の下に潜りこみ、「こんな心臓なんかいらない」と叫んだ。

 ぼくだってできる。みんなは…

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