【解説動画】フィギュアスケート、スピンのレベル4って?技と採点法
冬季五輪の花形競技のフィギュアスケート。ジャンプにはトーループ、サルコー、ループ、フリップ、ルッツ、アクセルの6種類があることは知られていますが、スピンやステップはどのような技の組み合わせで選手は得点を狙うのでしょう。
今回はスピンについて焦点をあてていきます。
説明してくれたのは全日本選手権で表彰台に上がり、冬季アジア大会でも活躍した経験を持つMFアカデミーの中庭健介ヘッドコーチです。中庭さんは国内大会のテクニカルスペシャリストの資格を持ち、大会で技の成否やレベル認定にもかかわります。
MFアカデミーの長山桃子さんに実際に技を披露してもらい、スピンで高得点を狙うためにはどんなことをしているのかを見ていきましょう。
スピンは技の難しさによってレベル1からレベル4まで4段階で評価されます。
まず、ポジション(姿勢)があります。アップライト(U)、シット(S)、キャメル(C)、レイバック(L)です。また、コンビネーションスピンで使える非基本姿勢(N)もあります。
次にそれぞれのスピンにはバリエーションと呼ばれる「形」があります。
例えばアップライトだと、アップライト・ストレート(US)、アップライト・フォワード(UF)、アップライト・レイバック(UL)、アップライト・ビールマン(UB)の4種類。シットやキャメルにもそれぞれ形があります。
中庭さんは「それぞれテクニカルパネル(技術役員)が難しいと判断する形や動きをするとレベルが一つ上がる」と話します。
こうした「形」、いわゆる「ディフィカルトポジション」で2回転以上回るなどのレベル要件をフィーチャーと呼びます。フィーチャーには難しい入り方や、チェンジエッジといった技術なども含まれます。
シットスピンを例に挙げると、シット・フォワード(SF)、シット・サイド(SS)、シット・ビハインド(SB)をすれば、レベルは三つ獲得できます。
でも最高難度のレベル4には一つフィーチャーが足りません。そこで、足を上げてスピンに入ったり、チェンジエッジをしたりするフィーチャーを実施します。これでようやくレベル4になるわけです。
トップ選手では取りこぼしなくレベル4を獲得することが当然のようになっています。
スピンを巡っては2020年の全日本選手権で非常に厳しい判定もありました。
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