「訳あり」和菓子ガチャ 老舗がSDGs自販機、夜の売り上げも上々

森直由
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 創業135年を迎える老舗和菓子店「高山堂」(本社・兵庫県西宮市)は、関西地方でも珍しい和菓子の自動販売機を西宮、尼崎市大阪府箕面市の3店の前に設置した。自販機の売りは、これまでは従業員に販売するなどしてきた「訳あり」商品の詰め合わせを、お得な価格で販売する「SDGs和菓子ガチャ」だ。

 高山堂は1887年に大阪市内で創業し、いまは県内と大阪で6店を展開。約50種類の和菓子などを販売している。だがコロナ禍の影響を受けた高齢者の外出自粛や法人需要の減少などにより、2020年度の売上高は19年度と比べて約2割減に。感染対策で、20年春から閉店時間も午後7時半から同6時に早めた。非対面で24時間販売をしようと、自販機設置を決めた。

洋風まんじゅうやバターサンド

 1993年から販売している代表銘菓の洋風まんじゅう「スウィートまーめいど」(1個150円)をはじめ、8種類が買える「冷蔵」と、6種類のバターサンドを購入できる「冷凍」の2機をそれぞれ設置。「フードロスを減らしたい」と新たに始めた「SDGs和菓子ガチャ」は、賞味期限が近かったり形が悪かったりする商品だが、3個入りで通常450~600円の和菓子を300円で買うことができる。自販機の中では最も人気があり、売り切れることもある。

 小学生のグループや若い女性が夕方に買いに訪れることが多く、売れ行きは想定の約1・6倍で、手応えを感じている。朝と昼、夕方に和菓子を補充し、夜間の売り上げも多いという。

 竹本洋平社長(44)は「これまで店の存在を知らなかった新規のお客さんの獲得にもつながっている。これから駅やショッピングセンターなどにも設置して、手軽に和菓子を味わって頂く機会を増やしたい」と話している。(森直由)