ウクライナめぐり米ロが意見衝突、緊張緩和の兆し見えず 安保理会合

ニューヨーク=藤原学思
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 ロシア軍がウクライナ国境付近に展開し、緊張が高まる中、国連安全保障理事会は1月31日、公開会合を開いた。米国が「ウクライナだけでなく、欧州や国際秩序が脅かされている」とロシアを非難し、ロシアは「我々がウクライナを攻撃しようとしている証拠を見せろ」と猛反発。意見の衝突が目立ち、緊張緩和に向けた兆しは見えなかった。

 会合は、米国が「ロシアに説明の機会を与える」と要請して開かれた。9カ国以上の同意があれば、開催を止めることはできない。ロシアと中国が反対、他に3カ国が棄権したが、10カ国が開催に賛成した。

 ディカルロ国連事務次長は冒頭、「(非難の応酬が)多くの人びとに軍事衝突が迫っているという疑いと不安を生んでいる」と述べ、外交と対話による解決を促した。

 米国のトーマスグリーンフィールド国連大使は「今後数日、数週間で、ロシアが交渉のテーブルにつき、理解が得られるまでそこにとどまるのか、ロシアの誠意が試される」と投げかけた。

 一方、ロシアのネベンジャ国連大使は「ロシア軍の展開は自国の領土内で過去にも頻繁にあったが、なんら混乱を起こしてこなかった」と正当性を主張。「欧米が緊張をエスカレートさせている」と訴えた。

 ウクライナのキスリツァ国連大使は会合後、報道陣の取材に対し、「安保理、国連の全てのメンバーに、責任ある姿勢を示してほしい。戦争を避けることは全員の利益になる。ウクライナから遠く離れた国にとってもだ」と呼びかけた。(ニューヨーク=藤原学思