旧正月の伝統神事、関門海峡でワカメ刈り コロナ終息、願い強く

貞松慎二郎
【動画】関門海峡でワカメ刈り、コロナ終息の願い強く=貞松慎二郎撮影
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 旧暦の元日にあたる1日未明、関門海峡の両岸で神職がワカメを刈り、神前に供えて豊漁と航海安全などを祈る神事があった。長引くコロナ禍の生活が終わりますように――。海峡の急流にさらされながら芽吹いたワカメに、神職や参拝者は一層の願いを込めた。

 北九州門司区の和布刈(めかり)神社では和布刈神事があり、午前2時半ごろ、狩衣(かりぎぬ)姿の神職3人が社殿前の波打つ岩場へ。たいまつの明かりを頼りに鎌でワカメを刈り取った。高瀬泰信宮司は「昨年よりもワカメは多かった。コロナ終息を願いました」。神事に先立ち、国指定重要無形民俗文化財の豊前神楽が奉納された。

 対岸の山口県下関市では、住吉神社の和布刈祭があった。刈る様子は非公開で、鳴瀬道生宮司は「生命力を感じるワカメのように、誰もがはつらつと暮らせる世の中になってほしいと願いを込めました」と話した。貞松慎二郎

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