介護職員の賃上げ、財源やはり負担増 政権の看板政策に抜本策なし
岸田政権が掲げる介護職員らの賃上げ。2月分からの実施で、収入の3%程度(月9千円)の引き上げが期待される一方、介護サービスの利用者負担や介護保険料額を増やして賄う方向だ。中長期にわたる賃上げの財源は具体的に示されないままで、負担がどこまで増えるのか懸念の声も出ている。
「やみくもに次々に加算され、介護サービスの利用者の負担が上がり続けている。もう一回考え直してほしい」
「認知症の人と家族の会」の事務局長を務める鎌田松代さん(65)は、利用者の負担を増やし、賃金を引き上げ続ける方法に不安を感じている。
待遇の悪さが長年の課題とされてきた介護職の賃上げは、これが初めてではない。介護報酬の「処遇改善加算」として、2012年度から賃金に一定額を上乗せする仕組みを制度化。当初は6千円で、1万3千円、1万4千円と次々に上乗せする形で加算額が引き上げられてきた。19年度には一定の経験のある介護職員を対象にした特定処遇改善加算をつくり、さらに1万8千円が加算された(いずれも実績ベース)。
一方、利用者は加算額の一部を負担してきた。例えばグループホームに入居する鎌田さんの夫の母は介護サービス費として月3万2千円を支払っているが、そのうち3800円が処遇改善にあてられている。
この処遇改善のための負担は、今後さらに引き上げられる見込みだ。
今回の賃上げにかかる費用は、2~9月分は補正予算に盛り込んだ国費で支出するが、10月分以降はサービスに対して払う介護報酬を臨時に引き上げて捻出する方針。介護報酬は40歳以上が払う介護保険料と公費(税金)、利用者の自己負担で構成され、この方法だと保険料や利用者負担が連動して増えることになる。
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- 【視点】
働き手を奪い合う人口減社会のなかで介護職員を確保するには、文字通り「抜本的」な待遇改善が不可欠です。しかし、介護報酬の引き上げによる賃金引き上げは、抜本的なものにはなりえません。記事で指摘されているように、高齢者の自己負担(1~3割)や介




































