小児がんの3歳、パパに見せた最期の晴れ着 家族の笑顔支えるハウス

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石田貴子
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 小児がんの子どもたちやその家族が、ともに過ごせる滞在型療養施設が神戸市にある。名前は、「チャイルド・ケモ・ハウス」。愛称は「チャイケモ」。家で暮らすように、当たり前の生活ができるようにしたい――。家族や医師のそんな願いが結実し、設立から10年近くたった今も子どもたちと家族の笑顔を支える場所になっている。

 「今日は怒っちゃったな」

 兵庫県多可町の奥嶋愛さん(39)は、一日の終わり、チャイケモの個室の湯船に体を預けて、次男の琉生(るい)くん(3)とのやり取りを振り返る。息子の看病で一日を病院で過ごすため、心身の疲れを癒やす大切な時間だ。

 琉生くんは昨夏、急性骨髄性白血病を発症し、抗がん剤治療を続けてきた。愛さんは病院から徒歩数分のチャイケモに滞在して夫の健太郎さん(39)と交代で付き添う。

 愛さんは役所勤めを辞め、夫…

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