石油代を特産品でお支払い 金欠と制裁のなか、ひねり出した苦肉の策

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テヘラン=飯島健太
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 イランでは、取材先の事務所や政府の記者会見、ペルシャじゅうたん店といったあらゆる場面で必ず振る舞われる飲み物がある。

 紅茶だ。公用語のペルシャ語で「チャイ」という。

 イラン百科事典によると、イランのチャイ文化は19世紀半ばごろに花開いた。当時の王朝がフランス政府やロシアの商人からティーセットを贈られた。国内でも湯沸かし器がつくられるようになり、チャイを飲む習慣が広がったという。

 私にとっても思い出深い飲み物だ。6歳から大学卒業までレスリングに打ち込んだ私は、19歳だった2004年に1カ月間、武者修行のためにイランを初めて訪れた。イランはレスリングの世界的な強豪国で、数多くの五輪メダリストを輩出している。

 当時の日記をひもとく。日々の稽古の内容だけでなく、娯楽がない、コンビニに行きたいといった嘆き節も残されていた。チャイの記述も多く、3月5日にはこう書いていた。

 「雨が降らず乾燥し、体がカラカラに干上がっている。そんな環境だからこそチャイは体に染みこむ。うまい。リラックスできる。1日に5杯は飲む」

 当時、チャイの味わい方は、コーチや通訳といった地元の人たちが教えてくれた。まずは角砂糖を丸ごと一つ口に含み、それから熱々のチャイを口に入れる。砂糖の甘みとチャイの苦みが溶け合う。

 特派員としてテヘランに暮らすようになって1年が過ぎ、最近では茶葉やいれ方によって変わる透明度、渋みや香りといった違いを楽しめるようになった。

 イランでは、そのチャイをめぐって、ちょっとした国際問題が起こっている。

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