原発は「グリーン」なエネルギー 脱炭素に向け、欧州委員会が決定

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ブリュッセル=青田秀樹
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 欧州連合(EU)の行政を担う欧州委員会は2日、脱炭素社会の実現に向けて、原子力発電を地球温暖化対策に役立つエネルギー源だと位置づけると正式に決めた。ドイツから反対意見が出るなどEU内の溝は深いが、電力の安定供給と温室効果ガスの排出抑制を両立するための、過渡期の現実的な選択肢だとの判断を貫いた。

 欧州委は、環境に重大な悪影響を与えず、「グリーン」だとみなしうる経済活動を列挙する「EUタクソノミー(分類)」を設けており、一定の条件のもとで、原発と天然ガス発電を追加する。どんなエネルギーを使うかは各国の判断だが、民間の投資を呼び込みやすくする効果を狙う。

 EUは2050年の温室効果ガス排出実質ゼロをめざし、風力や太陽光など再生可能エネルギーの導入に注力する。原発などに異論が出て、信号の黄色のような新分類を設けるべきだとの提案もあったが、欧州委は今回、過渡期の対応だとして理解を求めた。フォンデアライエン欧州委員長はエネルギーシステムの転換には年3600億ユーロ(約46兆円)の追加投資が必要だと指摘しており、23年から適用したい考えだ。

 原発については、高レベル放射性廃棄物核のごみ)処分場の具体的な計画づくりなどを要件とした。また、新増設は45年まで、運転延長は40年までに各国の規制当局の認可を得る案件が対象だ。天然ガスは二酸化炭素(CO2)排出量の上限を定め、石炭火力発電からの置き換えなどに限るという。

 欧州委の方針について、EU…

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