「一票の格差」が最大2・08倍となった昨年10月の衆院選を巡り、弁護士グループが近畿地方の47選挙区の選挙無効(やり直し)を求めた訴訟の判決が3日、大阪高裁であった。太田晃詳(てるよし)裁判長は「憲法の投票価値の平等の要求に反し、是正すべき状態」として「違憲状態」と判断した。選挙無効の請求は棄却した。原告側は上告する方針。

 昨年の衆院選を巡り、二つの弁護士グループが全国の14高裁・支部に計16件の同種訴訟を起こしており、判決は3件目。「違憲状態」が2件、「合憲」が1件となった。判決が出そろった後、最高裁が年内にも統一判断を示す見通しだ。

 太田裁判長は、議員1人あたりの有権者数が、29の選挙区で、最少だった鳥取1区の2倍以上になっていたことを問題視。「相当数の選挙区の2票の投票価値が、別の選挙区(鳥取1区)の1票の投票価値に及ばないことは、国会の裁量の範囲の限界を超える」とし、違憲状態と判断した。

 一方、国会が、違憲状態の選挙区割りになる見込みとわかったのは投票日の約4カ月前であり「選挙までに是正するのは事実上不可能」とし、違憲とまでは言えないと結論づけた。

 1日の高松高裁判決は、大阪高裁と同じく違憲状態と判断した。2日の東京高裁判決は、都道府県の人口比をもとにした「アダムズ方式」の導入を決めた国会の取り組みを踏まえ、「格差が2倍を大きく超えないように是正が図られた」とみなして合憲としており、判断が分かれている。

 原告側の升永英俊弁護士は判決後に記者会見し「『違憲状態』判決は画期的だが、格差が2倍を超えていなければ良いように読める点は不満だ」と述べた。(森下裕介)

「合憲」と「違憲状態」、「違憲」の違いとは

 選挙区ごとの人口の違いから、…

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