川原湯温泉の新名物に 八ツ場ダム湖畔でクラフトビールづくり

前田基行
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 群馬県長野原町の八ツ場(やんば)ダム湖畔にある観光施設「川原湯温泉あそびの基地NOA(ノア)」の一角で、オリジナルのクラフトビールの開発が進んでいる。ビールは現在、醸造中で完成間近。3月からの売り出しをめざし、まずは第1弾として4種類のクラフトビールをつくる予定で、「川原湯温泉の新たな名物に」と期待が高まっている。

 ビールづくりを手がけているのは、NOA内にある日帰り温泉やカフェ、川原湯温泉駅キャンプ場を運営する「イノーバー・ジャパン」(東京都台東区)。

 同社は、東京・谷中で古民家を改装したビアホールを運営し、「谷中ビール」という名前のクラフトビールを提供している。そのノウハウを生かし、川原湯温泉でもビールづくりに乗り出すことになった。

 同社がNOAの空きスペースを借りて、谷中ビールの醸造を委託している「アウグスビール」(東京都文京区)がビールの生産を担っている。醸造所は「川原湯温泉醸造舎」と命名し、昨年12月に発酵タンク(300リットル)2基などを設置。年間1万リットル以上のビール製造を計画している。

 NOAは、八ツ場ダム建設に伴う地元への地域振興施設として2020年8月に開業した。イノーバー・ジャパン会長の新保孝三さん(64)は「関東の水源確保のため、川原湯の人たちが大きな決断をしてくれた。そのことを多くの人に知ってもらい、身近に感じてもらいたかった」とビールづくりへの思いを語る。

 第1弾はエールビールなどを製造しており、「四季の移ろいが肌ではっきり感じられる川原湯温泉の気候や風土に合った味わいに仕上げている。できたてのビールを提供したい」と新保さん。2月下旬にお披露目できるよう、準備を進めている。

 将来的には、町内で栽培されたホップを使ったり、牛乳やハチミツなど地元の特産品を副原料に用いたりするなど、地場のオリジナル色を強めたビールもそろえていきたいとしている。

 ビールはNOAのカフェで提供するほか、キャンプ場や川原湯温泉の旅館や飲食店で提供したい考え。醸造所の隣には、試飲コーナーもつくる予定という。新保さんは「川原湯温泉に来て頂いて、ここの空気感や景色を感じながら味わってほしい」とPRしている。(前田基行)