フィギュア、五輪初登場は夏だった 初代金メダリストはサルコーさん
フィギュアスケートは元々、冬の五輪競技ではなかった。
五輪で最初に実施されたのは、今から100年以上前。1908年の夏季ロンドン大会だった。
日本オリンピック委員会(JOC)によると、当時、欧州で初めて室内の人工リンクがロンドンに完成し、冬ではない時期でもスケートができるようになった。このリンクに目を付けたのがロンドン大会組織委員会。北欧で人気だったフィギュアを夏季大会に取り込んだという。
ちなみに、ロンドン大会の男子シングルで初代金メダリストとなったのが、ウルリッヒ・サルコー(スウェーデン)。サルコージャンプの由来になった人物だ。
大会では、男女シングルとペアのほか、「男子スペシャルフィギュア」が行われた。これは片足のエッジ(靴の刃)を使って、いかにうまく氷に図形を描けるかを競うものだった。
その後、次第に冬季競技への関心が高まり、1924年にフランスのシャモニー・モンブランで第1回の冬季五輪が開催され、フィギュアも夏季競技から移行した。
ただ、冬季五輪の開催もすんなり決まったわけではない。すでに世界選手権に相当する大会を主催していた北欧諸国が、“元祖の冬季大会”を取られると反対。結局、最後は参加を表明し、第1回冬季五輪は成功した。(室田賢)
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