市長の似顔絵入ったタナベノマスクは売名行為? 高校配布したが回収

有料会員記事新型コロナウイルスオミクロン株

和田翔太 中村純
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 静岡市は先月、新型コロナウイルス対策を呼び掛けるため市内の高校に通うすべての生徒に啓発マスクを配った。パッケージには田辺信宏市長の名前と似顔絵。「アベノマスク」ならぬ「タナベノマスク」で感染拡大防止をめざしたが、選挙を意識した売名との指摘に「誤解を招きたくない」と回収を決めた。

 変異株「オミクロン株」の急速な感染拡大で若年層の感染が目立っている。市は、若い世代への周知が感染拡大防止に有効と判断。通学などで行動範囲が広い高校生を対象に選び、先月、市内に27ある高校の生徒約1万9千人に啓発チラシと不織布マスクの配布を始めた。すでに8千枚が行き渡ったという。

 マスクのパッケージでは「皆さんの行動が今後の鍵です」と呼びかけ、拳を突き上げる田辺市長のイラストには「一緒に頑張りましょう」のメッセージを添えた。

 市危機管理総室によると、配布開始後、職員がインターネット上に「市長の知名度アップに利用している」といった内容の書き込みを見つけたという。過去には、栃木県足利市が同様に市長のイラスト入りメッセージカードを同封したマスクを配り、市議会で公職選挙法違反ではないかと問題視された事例もあり、市は「誤解を招いてはいけない」と回収を決めた。

 同室は「公職選挙法には抵触しないと考えているが、本来、伝えたかった感染予防のメッセージが正しく伝わらないのは望ましくないと判断した」と説明している。

 県選挙管理委員会によると、地方公共団体が予算をつけて実施した寄付については、ただちに法律には違反しないという。ただ、寄付であっても自治体の長の氏名を表示するのは控えるべきだとする総務省の通達もあるという。

 市は今後、各校に留め置かれている1万1千枚を回収し、パッケージを変更して再配布する予定。当初の予算は約28万円だったが、回収、再配布で、さらに約15万円が必要になるという。(和田翔太)

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