五輪旗手の郷亜里砂選手 引退したが…「また滑りたい」再び大舞台へ

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佐々木洋輔
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 北京冬季五輪の開会式で日本選手団の旗手を務めたのは、北海道別海(べつかい)町出身の郷亜里砂選手(34)だ。13日のスピードスケート女子500メートルに出場する。前回平昌(ピョンチャン)大会後にいったん現役引退したが、再び挑む夢舞台。何度もくじけそうになった経験が糧となっている。

 4日夜始まった開会式。会場の「国家体育場」(鳥の巣)に日本選手団は10番目に入場してきた。赤と白の上下のウェアに身を包んだ郷選手は、右手で日の丸を持ち、満面の笑みで左手を振りながら選手団を先導した。父親の季良(ときよし)さん(61)は別海町の自宅でテレビ中継を見守った。

 郷選手は3歳から兄とともに自宅前の手作りリンクでスケートに親しんだ。元スケート選手の季良さんが兄に滑り方の基本を教えているのを見て、「こぉ?」と、楽々と滑ってみせた。「いつも楽しそうに滑っていました」と季良さんは振り返る。

 高校は親元を離れて北海道芽室(めむろ)町の白樺学園に進んだ。だが、結果を出そうとする責任感の強さが裏目に出た。思うように記録は伸びず、3年のインターハイは4位に終わった。

 「もうやめようかな」と言い出した。就職を意識して高校を出たら専門学校に入りたいという。「もう少しがんばってみないか」。季良さんが大学でスケートを続けることを勧めたのは確信があったからだ。「もともと頑張り屋。自信さえ取り戻せばまだまだやれる」

 進んだ山梨学院大で500と…

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