都心のカラスが激減、コロナも影響? ねぐら3カ所を36年追跡調査

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小堀龍之
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 東京都心のカラスが減っている。研究者や市民ボランティアが、墓地や神社などのねぐらに集まるカラスを調べたところ、20年前のピーク時に比べ「7分の1」に減っていた。都が進めるカラス駆除の取り組みに加えて、新型コロナウイルスの影響で、エサとなる繁華街の生ごみが減ったことも拍車をかけている。

 都心に多いハシブトガラスは、冬場の夜、ねぐらとなる緑地に集まる習性がある。研究者らでつくる「都市鳥研究会」は、明治神宮渋谷区)、豊島岡墓地(文京区)、国立科学博物館付属自然教育園(港区)の3カ所で、1985年から5年ごとに追跡調査を続けてきた。

 新型コロナが感染拡大した影響で2020年は調査できなかったが、感染対策をした上で21年12月に6年ぶりに調べた。

 その結果、3カ所で確認されたカラスは、前回15年の4816羽より4割少ない計2785羽に。ピークだった00年の1万8658羽と比べると、85%も減っていた。

 東京都が毎年12~1月に都内40カ所で行っている調査でも、カラスの数は減少傾向にある。最も多かった01年度の3万6400羽から、20年度には1万1千羽まで減った。

 カラスが都心で増えたのは、70年代以降のことだ。それ以前は、山手線の内側ではあまり姿を見かけなかったが、都心は天敵の猛禽(もうきん)類が少なく、針金など巣作りの材料も得やすい。特に家庭や繁華街から出る生ごみをエサとすることで、都心の環境に適応していった。

 研究会の36年間にわたる追跡調査によると、90年代以降にカラスの数に異変が出始めた。バブル経済がはじけて街にごみが減り、都が01年度から本格的な駆除に乗り出したことも影響したとみられる。

 都市鳥研究会の唐沢孝一さんは、減少の理由について、エサになる生ごみなどの減少▽ごみの出し方などのカラス対策が浸透▽オオタカなどの天敵の増加、を挙げる。

 コロナ禍で飲食店が休業したり、外食が減ったりして、生ごみは減っている。東京都23区清掃一部事務組合によれば、23区内の飲食店やオフィスなどから出る事業系ごみは、19年の約97万トンから、20年には2割減の約77万トンに。21年も約74万トンだった。コロナ禍で初めて緊急事態宣言が出た20年4月の事業系ごみは、前年同月に比べ約4割も減ったという。

 家庭ごみの量はあまり変わっ…

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