人工呼吸器選ぶALS患者3割 「自身はどうしたいのか」と問う

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それぞれの最終楽章・ALS、私の場合(7)

ノンフィクション作家・井口隆史さん

 私はALS(筋萎縮性側索硬化症)を宣告された2019年11月以降、この神経難病に関する書物や映像に、片っ端から接していった。

 顔に止まった蚊を追い払うことができない――ALS患者の悩みを象徴するような表現に、随所で出合った。病勢が進めば、顔も手も動かせない、人に頼みたくても伝達方法がないのだ。

 ALSの発症は、手足から始まる人と、口からの人とに大別できるらしいが、病勢が進むとひとしく呼吸筋が衰え、呼吸がしにくくなる。呼吸障害が起きたとき、治療の選択肢としては、気道を切開して、人工呼吸器を装着することがある。声を失うが、決めるのは患者本人である。現実に人工呼吸器を選択しているのは、全患者の約3割なのだそうだ。

 ALS患者が過去に書いたり…

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