大雪で札幌駅の列車は全運休、渋滞でバスも運休 空港では夜明かしも

榧場勇太、川村さくら、佐野楓、松尾一郎、志田修二
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 北海道の札幌など石狩地方では6日まで大雪が降り、札幌市では6日午後2時までの24時間降雪量が60センチに達し、過去最多を記録。同午後1時に最深積雪133センチを記録し、札幌では8年ぶりに1メートルを超える積雪となった。

 週明け7日はJR札幌駅発着の列車が全て運休する異例の事態となった。雪で列車が運休することはあるが、全面運休は極めて異例。人口が集中する札幌での通勤や通学、空の玄関の新千歳空港千歳市)へ向かう人たちに大きな影響が出た。

 JR北海道は、函館線千歳線で小樽―札幌―苫小牧を結ぶ基幹路線を7日は終日運休。線路が雪で埋まり、除雪作業が追いつかなくなった。運休本数は計728本に達し、札幌と新千歳空港を結ぶ快速エアポートも148本全てが運休となった。

空港行きバスに長い列

 札幌では7日は朝から快晴となり、雪は峠を越した。しかし街は前日からの雪に覆われ、交通網は大混乱に見舞われた。

 道路は除雪による雪で車線が埋まり、大渋滞に。市内各地を走るバスも運行が困難になり、北海道中央バスは「雪害で道路幅員が狭いため」などとして多数の路線で運休している。復旧のめどは立っていない。

 また、北海道中央バスと北都交通の新千歳空港への連絡バスは、札幌駅など市中心部発の都心線について、市内の渋滞のため市営地下鉄東豊線の福住駅(札幌市豊平区)発に変更した。

 福住駅に直結するバスターミナルには新千歳空港へ向かう人があふれた。地下鉄出口からバスターミナルまで300人以上の行列ができ、バスは満員となり次第発車。乗れた人は「良かった」と声をあげ、次々に空港へ向かっていた。

 滋賀県から家族3人で旅行に来た男性(39)は、夕方の便で大阪・伊丹空港へ帰るという。「昨晩から大雪の情報をツイッターで調べて今日は早めに来ました。子どもに珍しい経験をさせることができたのかな」と話した。

 JR札幌駅では改札口の電光掲示板は運休で真っ黒に。タクシー乗り場には30人ほどが列をつくっていた。北区の会社員女性(54)は「タクシーが全然来ない。どのくらい待つことになるのか」と話した。

 北海道庁は通勤が困難な職員については、所属長の判断などでテレワークに切り替えた。札幌市は職員は原則出勤としているが、出勤できない職員の特別休暇申請を認めている。市勤労課には出勤できない職員についての問い合わせが約20件来ているという。

 札幌市教育委員会によると、午前9時現在で臨時休校は小学校14校、中学校4校、小中学校1校、高校1校の計20校、始業時間の繰り下げが小学校1校、中学校4校の計5校。積雪が多い北区や東区の学校が目立つという。

 札幌市内のある道立高校ではバスやJRを使う生徒が多く、6日に全校生徒と保護者に無理のない範囲で登校するようメール。7日はひとまず通常通り授業を始めた。

空港では70人夜明かし、車立ち往生も

 新千歳空港では6日、航空便の欠航や札幌への列車の運休で足止めされた70人の利用客が空港で夜を明かした。

 空港ビル会社は4階のフロアを開放し、マットや寝袋を提供して対応した。

 異動を前に職場の同僚と北海道旅行に訪れたという東京の会社員男性(50)は、搭乗予定の成田行きが欠航。「JRは止まるし、タクシーもバスもすごい行列。その上、飛行機は欠航になって大変な目に遭った。札幌に戻ってまた出直すよりはまだましと思って泊まることにした。職場には休むと連絡を入れました」と眠気顔で話した。

 国家試験を受けるため札幌に出かけてきた北見市の小松博文さん(54)は「高速バスでなんとか空港にたどり着いたが、飛行機に間に合わず7日に振り替えた。空港で夜明かしするのをテレビで見たことはあるがまさか自分がこんなことになるとは。でも、北海道の冬じゃしょうがないですね」と話していた。

 札幌市内では車の立ち往生も多発している。

 JAF札幌支部によると、7日午前0時までの24時間で市内のロードサービス救援要請は4324件。うち3582件が「雪に車が埋まった」という救助要請だった。救助できたのは284件。バッテリーが上がり「エンジンがかからない」などのトラブルも99件で、処理できたのは16件。依頼要請が殺到し、平均待ち時間は173・3分と3時間近くになったという。(榧場勇太、川村さくら、佐野楓、松尾一郎、志田修二)