自治体や企業、「ワーケーション」に熱視線 定着のカギは 

有料会員記事

聞き手・箱谷真司
[PR]

 普段暮らす場所とは違う土地で仕事などをする「ワーケーション」が注目されている。矢野経済研究所の予測では、国内市場は2021年度の777億円から、25年度には3622億円と5倍近くに膨らむ見通しだ。受け入れる自治体は熱視線を送り、ワーケーションに前向きな企業も出ているが、普及には課題も多い。どうすれば持続可能になり、定着させることができるのか――。一般社団法人「日本ワーケーション協会」(京都市)の入江真太郎・代表理事に聞いた。

 ――協会はどんな活動をしていますか。

「ワーケーション関連のイベントの運営、普及に向けて活動している地域の紹介などの情報発信、(モニターとして参加者を募ってワーケーションを体験してもらう)モニターツアーの開催などに取り組んでいる。ワーケーションを持続可能にするには、行政だけでなく、その地域に住む民間のプレーヤーが情報を発信しないと意味がない。協会では『公認ワーケーションコンシェルジュ』という制度をつくり、ゲストハウスの経営者やコワーキングスペースの管理者などに、ワーケーションの体験記や地域の魅力の情報発信をしてもらっている」

 「ワーケーションは、場所にとらわれない柔軟な働き方の一つの選択肢だと考えている。ワーク(仕事)とバケーション(休暇)を組み合わた造語であるが、休暇を取りながら働くというのは矛盾も感じる。ワーケーションに取り組む地域は、観光地以外でも多い。『非日常の土地で体験や仕事をして豊かなライフスタイルを実現する一つの手段』といったぐらいに、幅広くとらえてもらいたいと考えている。東京でなくても、働ける場の選択肢が広がり、いろいろな地域の活性化につながれば良いと考えている」

 ――ワーケーションに取り組む自治体は増えていますか。

 「増えている印象はあるが、ちゃんと取り組めている自治体は少ないと思っている。自治体の予算を見ていると、ワーケーションという言葉が注目され始めたから、ワーケーションのために予算を消化しようとしている事例が多いように感じる。例えば、移住促進のためにやろうとか、企業誘致のためにやろうとか、何らかのゴールがあるかが大事だと思う。ある自治体ではワーケーションの関連部署が五つぐらいあり、目標が整理されていない。一つの大きなゴールを持って動いている地域が、うまくいっているのではないか」

 ――ワーケーションの定着に向けて、自治体はどんなことをしていけばいいのでしょうか。

 「『何から始めたらいいのか…

この記事は有料会員記事です。残り1342文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【7/11〆切】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら