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コロナ対策の「先進県」揺さぶる第6波 全員入院やめ、次の一手は

有料会員記事オミクロン株新型コロナウイルス

聞き手・滝沢貴大
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 新型コロナウイルス対応の「まん延防止等重点措置」が5日に適用された和歌山県は、ワクチン接種で第4波時に接種率全国1位となり、第5波も感染者を症状にかかわらず全員入院させるなど独自の「和歌山方式」で乗り越えてきた。しかし、オミクロン株による感染拡大で、県として初の重点措置適用を政府に要請した。医師の資格を持ち、和歌山方式の指揮にあたってきた県の野尻孝子技監に、全国の人が気を付けるべきことなどを聞いた。

 〈和歌山方式〉 2020年2月に和歌山県湯浅町の済生会有田病院で起きた国内初の院内感染の後、封じ込めに成功。濃厚接触者を国の基準より広めにとらえてPCR検査をしたり、無症状であっても陽性者全員を入院させたりした。その後も、症状にかかわらない「全員入院」を第5波までは貫き、濃厚接触者の範囲を国の基準より広く取った積極的疫学調査の強化などで感染を抑えてきた。

 ――最近、和歌山方式の「全員入院」をやめざるを得なくなり、県として初のまん延防止等重点措置の適用を政府に要請しました。見直した理由と、現在の対応は。

 第6波に備えて病床数のさらなる確保もしていましたが、オミクロン株の感染スピードが、我々の想像以上だった。

 オミクロン株は、幸いにも感染の広がりやすさと症状が反比例しています。残念ですが、症状や重症化リスクに応じた(入院に優先順位をつける)トリアージを始めました。高齢者でも基礎疾患のある方はもちろん、独居生活の方を優先している。

 ――全員入院にこだわってきた理由は。

 全員入院で感染者を医療の監視下に置くことで、重症化の防止につながります。それに、早期の隔離で、地域への感染拡大を防ぐ効果もあるからです。

 現場の医師から、他の都道府県と同様、症状によっては自宅療養を導入すべきだ、という意見を受けた時期がありました。ただ、自宅療養が増えると、自宅で重症化した人への救急対応が必要になり、病院への負担が増えます。症状が軽くなった人が外出してしまう懸念を防ぐこともできる。そう考えて、続けてきました。

3回目のワクチン接種「完全な感染予防にはならない」

 ――県に初めて適用されたまん延防止等重点措置の効果は。

 一定の危機感というのは意識…

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