トヨタの4~12月期決算 逆風と追い風、読み解く3つのポイント

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三浦惇平、近藤郷平
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 トヨタ自動車が9日、2021年4~12月期決算を発表する。上半期(中間決算)は過去最高の業績(売上高約15兆5千億円、純利益約1兆5千億円)となり、22年3月期の通期業績予想も上方修正した。だが、その後は思うように生産の立て直しができていない。

 世界的な半導体不足が続き、足元では再拡大する新型コロナウイルスの猛威が止まらず、工場の操業が停止した。

 中間決算の時に織り込んでいた今年度の世界生産900万台は、計画の下方修正が必至だ。大手部品メーカーのデンソーをはじめとした系列企業も相次いで、22年3月期の通期予想を引き下げた。

 逆風が吹きつける一方、業績を底上げする追い風もある。今期の業績予想(売上高30兆円、純利益2兆4900億円)を維持するのか。それとも修正するのか。

 裾野の産業への影響が大きいトヨタ決算のポイントについて、大きく三つにまとめた。

1.生産900万台計画、修正は?

 トヨタの21年4~12月の世界生産は約633万台だった。コロナの影響が大きかった前年の同じ時期より約7%増えた。

 しかし、昨夏から始まった工場の操業停止は、秋以降も断続的に続いている。半導体不足に加え、部品メーカーが集積する東南アジアからの部品供給も滞ったためだ。10~12月の3カ月でみると世界生産は前年を約7%下回った。

 販売への影響も広がっている。

 米国や中国といった世界の主力市場では、コロナ禍からのリベンジ消費も重なり、「生産できれば売れる」(幹部)ほど、需要は強い。しかし、生産が滞って在庫が不足し、好調だった世界販売も減速。9月以降は前年割れが続いた。

 国内でのオミクロン株の感染急拡大も大きな懸念だ。

 自社の工場や仕入れ先で感染が広がり、1月の減産台数は約9万4千台にふくらんだ。

 トヨタは中間決算の発表時点で、900万台の世界生産を計画していた。減産が相次ぎ、1~2月に予定する生産を達成したとしても、3月だけで120万台近く(前年は約84万台)の世界生産が必要となる計算だ。

 トヨタも「900万台は厳しい」としているが、下方修正後の計画台数を示していない。今回の決算でどのような見通しを示すのか。業績にどのような影響を及ぼすのか。

2.止まらない原材料の値上がり

 もう一つの懸念材料が、自動…

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