金正恩氏の体重はなぜ増減したのか 韓国の専門家、董竜昇さんに聞く

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聞き手 ソウル=神谷毅
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 北朝鮮は今年に入って弾道ミサイル発射を繰り返し、軍事行動で米国の関心を引こうと「瀬戸際戦術」に踏み出している。昨年末で権力継承から10年が過ぎた金正恩(キムジョンウン)総書記は、次の10年やその後をどう見据えているのか。訪朝経験が豊富で北朝鮮とのパイプを持つ董竜昇(トンヨンスン)・元サムスン経済研究所常務に尋ねた。

     ◇

 ――正恩氏とはどんな人物なのでしょうか。

 「正恩氏の行動を読むには成長過程から考えるべきだと思います。正恩氏は1984年、金正日(キムジョンイル)総書記と元在日朝鮮人の高英姫(コヨンヒ)氏の間に生まれました。北朝鮮に帰った在日朝鮮人には『聞いていた楽園と違う』と考える人々が多く、母親もそうだった可能性は高い。金正日氏は現地指導などで忙しく、正恩氏は母親が育てた。彼女の考え方は正恩氏に伝わり、北朝鮮という国の矛盾を感じていたはずです」

 「祖父の金日成(キムイルソン)主席の影響も見逃せません。正恩氏とは面識がないと言われますが、北朝鮮側から聞いた話では、金日成氏は正恩氏ら孫を連れて現地指導などによく出かけたそうです。正恩氏は幼かったとはいえ、ある種の『帝王教育』を受けていたといえます」

 「一方で正恩氏は北朝鮮で正規の教育は受けず、スイスに留学しました。自由な思考を養ったはずです。正恩氏は北朝鮮の中ではとても自由で創造的、情報量の多い人物だと評することができます」

 「帰国して父の金正日氏の指示で身分を隠して軍隊に入り、1、2年ほど勤務したといいます。上司の命令で民家から食糧などを盗むことなどもしたようで、国の行く末について問題意識を持ったと思います」

物事を実用的に考える人物

 ――正恩氏は北朝鮮という国を客観的に見る目があるということでしょうか。

 「人物像が垣間見えた典型例…

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