略取・誘拐、過去30年で最多 コロナ禍のSNSトラブル増か兵庫県

小野大輔
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 兵庫県内で昨年、未成年者誘拐など「略取・誘拐」にかかわる犯罪が44件起き、過去30年間で最多となったことが県警のまとめでわかった。新型コロナ禍でインターネットのSNSに出会いを求め、トラブルになるケースが多いと県警はみる。

 略取は脅迫や暴力で、誘拐はだまして連れ去るなどし、相手を支配下に置いて自由を奪う罪。昨年の発生件数は、前年(28件)から16件増え、平成になった1989年以降で最悪の水準になった。

 刑事企画課によると、被害者の半数以上(23件)が中高生だ。多くがインターネットを利用して面識のない男とSNSでやりとりし、出会った後に連れ去られたり、わいせつ被害を受けたりといった事例が目立つという。

 昨年5月には丹波市の林道で女子中学生(当時13)の遺体が見つかる事件があり、のちに死体遺棄や未成年者誘拐の罪で20代の男が有罪判決を受けた。2人が知り合ったきっかけもSNSのツイッターだった。

 また、強制性交の認知件数は昨年89件に上り、17年に同罪が新設されてからの最多に並んだ。

 件数増加の背景には、コロナ禍によるSNSの活発化に加え、相談体制の拡充もあると県警はみる。

 県警は、性被害の相談を専門に受け付ける性犯罪被害110番(0120・57・8103)を18年に24時間対応にし、翌19年にはフリーダイヤルに。土日や夜間を除き、女性警察官が対応にあたるなど、相談しやすい環境作りに取り組んできたという。

 17年に144件だった相談件数は年々増え、昨年は626件だった。これまで泣き寝入りになっていた性被害の把握につながっているとみられる。県警は「一人で悩まずに、まず相談してほしい」と呼びかける。(小野大輔)