失格の高梨沙羅「やせてしまった可能性」 2日前と同じスーツを着用
北京五輪は7日、ノルディックスキーのジャンプ混合団体の1回目で、日本の1番手・高梨沙羅がスーツの規定違反で失格となった。
103・0メートルを飛び、124・5点で1回目の2位につけたが、得点は無効になった。
その後、1回目でオーストリア、ドイツにも失格が相次いだ。
「日本やオーストリア、ドイツと強豪国が軒並み、失格したことは聞いたことがない。何があったのか」
ソチ五輪で日本のジャンプ女子のコーチを務めた小川孝博さんは、驚きを隠せない様子だった。
「スーツは各国の選手がルールの中でギリギリを攻めている。だけど、日本が意図的に違反のスーツを使うことはまず考えられない」と話す。
公平性を保つため、ルールは年々厳しくなっており、毎年のように変化する。
体の部位によって、基本的に男子なら1~3センチ、女子は2~4センチしかゆとりは許されない。
選手はまず、スタート前に全員、スーツの股下の長さの測定を受ける。
飛んだあとは、何人かの選手がピックアップされて、スーツの空気透過率や太ももなど体の各部位のゆとりなどがチェックされるという。
選手は各部位のサイズを事前に申告しているといい、小川さんは今回の高梨のケースについては、「大会中にやせてしまった可能性もある」と話した。
競技会場にいる日本チームのスタッフによると、高梨は飛ぶ前の検査では問題がなかったが、競技後にピックアップして行われるチェックで、両太もものまわりが規定より2センチ大きいとされたという。
このスタッフは「こちらの確認不足。高梨はこちらが与えたスーツを着て飛んでいる」と話した。
高梨は2日前の女子ノーマルヒルと同じスーツを着ていたといい、その時は失格になっていなかった。