北京冬季五輪を機に対面での外交を再開させた中国の習近平(シーチンピン)国家主席が、活発な首脳会談を展開している。欧米の「外交ボイコット」に同調せず訪中した国に、巨大経済圏構想「一帯一路」を軸にした経済協力を打ち出し、米国の「価値観外交」の打破をねらう。中国流の「民主」も前面に掲げ、欧米への対抗心をあらわにしている。
習氏は新型コロナの影響から約2年間、対面の会談を控えてきた。だが開会式があった4日以降、ロシアのプーチン大統領を皮切りに、19の国や国際機関との首脳会談をこなした。6日に会談したアルゼンチンの代表団の一人が、中国語で「共産党がなければ新中国はない」との革命歌の一節を持ち出すと、習氏は「支持してくれてありがとう」と相好を崩した。
共産党機関紙・人民日報は7日付1面の記事で習氏の分刻みのスケジュールを紹介し、「新時代の大国外交は『対抗ではなく対話、同盟ではなくパートナー』という新たな道を歩んでいる」と伝えた。
習氏が多くの国との会談で取…
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