娘「陽性」、自分「陰性」 濃厚接触の記者の不安

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川見能人
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 同居家族として濃厚接触者になった場合、家族の発症日または家で感染対策を取った日のいずれか遅い日の翌日から7日間、とされる現在の待機期間。ただ1月までは「感染者」であれば療養期間は「原則10日間」なのに、「濃厚接触者」だと「感染者との最終接触日の翌日から10日間」と長い待機が求められていました。1月に娘の感染が分かった記者(46)は、この基準に困惑しました。体験談を紹介します。

   ◇      ◇    

 「昨日の検査結果は、陰性(negative)でした」

 思わず目を疑った。

 記者が住む都内の保健所から送られてきたショートメッセージ。娘(6)が新型コロナウイルスに感染し、家族で受けたPCR検査の結果通知だった。

 記者は妻(44)と娘の3人暮らし。娘は近所の保育園に通っている。共働きで夫婦で夜遅いことも珍しくなく、夕方以降は近くに住む妻の母(74)に娘の世話を頼っている。

 発端は1月17日。「園関係者が抗原検査で陽性と判明しました。本日は早めのお迎えのご協力をお願いします」。娘の通う保育園からメールが届いた。保健所の調査次第では、娘も今後、濃厚接触者になる可能性があるとのことだった。

 迎えに行くと、娘はいたって元気だった。ただ園は翌日から休園に。19日、保育園に問い合わせると、「娘さんは濃厚接触者ではありません」。

 ただ、20日の夕方、状況が一変した。この日は民間の一時預かりサービスを利用したが、妻が実家に連れて帰った後、娘の具合が悪くなった。慌てて熱を測ると38度5分。妻の話では「気持ち悪い」「足が痛い」と訴えているという。急いで向かうと、高齢の妻の母を隔離した状態にし、妻が1人で娘の看病をしていた。

 「濃厚接触者じゃないのになぜ?」

 「もしコロナなら妻も私も完全に濃厚接触者。仕事はどうなるのか」

 疑問がぐるぐると頭を巡るが、答えは出ない。

日用品の買い物、出歩くのは…

 この日から家庭内でもマスク…

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