再生可能エネルギーとして期待される太陽光発電だが、使われている太陽光パネルの多くが2030年代に寿命を迎える。大量のゴミを生み出し、放置すると有毒物質が漏れ出す危険もある。処理の仕組みを整えることが急がれるなか、企業による新たな取り組みも始まっている。
約300度に熱した刃で太陽光パネル表面のガラスをはがし、樹脂や銅など材料ごとに分解していく――。パネル製造を手がけてきたエヌ・ピー・シー(東京)は19年、9割以上の材料を再資源化する機械を開発し、販売を始めた。
1台の処理能力は1分あたり1枚で、年間では最大約14万枚。価格は1台1億円と高価だが、国内でこれまでに5台を売り上げた。昨年はフランスからも注文を受けた。伊藤雅文社長は「日本より前に太陽光が普及したヨーロッパでは既に需要が生まれている」と話す。廉価な簡易型の機械も含めると10台を納入したという。
■30年代に最大28万トン…
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