投手王国再建を託されるエース 全国制覇したあの夏から変わらぬもの

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 あれから、もう9年がたとうとしている。

 2013年夏。前橋育英高(群馬)の2年生エースだった高橋光成は、甲子園に彗星(すいせい)のように現れた。

 全国的にはほぼ無名だった投手が、快投に次ぐ、快投。50回を投げて、防御率はなんと0・36。夏の甲子園初出場だったチームを、全国の頂点に導いたのだった。

 延岡学園高(宮崎)との決勝の朝。高橋は疲労もあって、少し寝坊した。目覚まし時計が鳴っても起きられなかったのだ。

 それでも、最後は得意のフォークで空振り三振を奪い、先輩たちと抱き合って喜んだ。翌秋のドラフト1位につながる、暑い、暑い夏だった。

 22年2月3日。右腕は25歳になった。丸刈りだった髪の毛は、なびくほどに長くなった。春季キャンプ中に誕生日を迎えるのは、もはや恒例だ。

 「25歳に見られたことがない。30とかに見られるので、もっと若々しくいきたいっすね」。そう言って、報道陣を笑わせた。

 19年に10勝を挙げ、昨年は開幕投手も務めて11勝。今や、埼玉西武ライオンズのエースになった。今季はさらに選手会長も任される。投手陣が受けるノックなど、練習では常に先頭に立つ。

 そんな背番号13が今、取り…

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