第1回ロシアが真に恐れることとは 侵攻の可能性は ウクライナ危機の深層

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ロンドン=国末憲人
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 ロシア軍が国境付近に集結し、ウクライナ情勢が緊迫しています。ロシアによるウクライナ侵攻は起きるのでしょうか。ロシアは何を狙っていて、欧米はどう対応すべきなのでしょうか。ウクライナ情勢の分析に携わる英王立国際問題研究所のオリシア・ルツェビッチ特別研究員に聞きました。(ロンドン=国末憲人

ロシアの軍事行動 限定的な可能性も

 ――情勢が緊迫化しています。ロシアは侵攻しますか。

 「状況は極めて深刻です。ロシアが兵力を結集しているのは、ウクライナとロシアの国境だけではありません。黒海にも、ベラルーシにも展開しています。実戦を想定してプーチン大統領が兵力を配備したのは、間違いない。これは、ウクライナだけでなく欧州全体にとっての脅威です」

 「ただ、侵攻があるかどうかは、ひとえにロシアと米国との交渉にかかっています。ロシアは、米国が自分たちの声に耳を傾け、自分たちの国益を尊重するよう求めていますが、その行く末はまだわかりません。事態はここ数カ月、刻々と変化するでしょう」

 ――侵攻は2月半ば、との分析もあります。

 「ロシアがどのような軍事行動を取るのかにもよりますが、いつか、何らかの軍事行動を起こすだろうという見通しに、多くの異論はありません」

 「ただ、ウクライナの相当部…

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    遠藤乾
    (東京大学大学院法学政治学研究科教授)
    2022年2月21日13時15分 投稿

    【視点】 今回の危機をどう見るか、基本の読みが隔たりすぎていて、橋渡し困難を極めている。  記事中、民主主義への脅威感はともあれ、帝国主義的価値観、ウクライナの不安定化志向、米中対立のなかでの存在感誇示、バイデン氏の軽視など、プーチン氏(の下のロ

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    佐藤優
    (作家・元外務省主任分析官)
    2022年2月11日12時43分 投稿

    【視点】 追加的なコメントです。オリシア・ルツェビッチ氏は、「ロシアが本当に恐れているのは『民主主義』です。民主主義が欧米からウクライナを通ってロシアに入るのではないか、と懸念しています。でも、そうだとは決して認めません。『ウクライナが怖い』などと

連載ウクライナ危機の深層(全150回)

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