第2回次々積まれた「死亡」のカルテ、日本人医師が見たアフガンの子供たち

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ニューデリー=奈良部健
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 病院に運ばれてくる子供たちの腕は、枯れ枝のように細く、かさかさに乾いていた。目は落ちくぼみ、意識のない子供もいた。

 小児科医の岩川真由美さん(68)は、国際NGO「国境なき医師団」の一員として、昨年9月から3カ月間、アフガニスタン西部ヘラートの公立病院で主に5歳以下の子供たちを診療した。

【連載】「混迷の十字路 アフガニスタン政権崩壊から半年」の初回はこちら

アフガニスタンは「文明の十字路」と呼ばれ、大国や民族間の争いが続いてきました。イスラム主義勢力タリバンが全土を制圧してから半年。現地の人たちは今、どんな境遇におかれているのか取材しました。

 医療体制が脆弱(ぜいじゃく)なアフガニスタンでは、イスラム主義勢力タリバンが権力を掌握した昨年8月15日以降、医療器具や薬が枯渇した。外国からの送金がままならず、国際機関やNGOの援助が滞った。

 新型コロナウイルスの感染がどれくらい広がっているのかも見当がつかない。世界保健機関(WHO)によると、昨年9月の時点で既に国内の医療施設約2300カ所のうち2千カ所が閉鎖の危機に陥った。

 開いているところも、ほとんどが野戦病院のような状態だ。岩川さんがいた病院には43のベッドがあったが、昨年9月末時点で100人以上の患者がいた。

物価は上がる、小麦は足りぬ

 子供たちは一つのベッドに2…

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