テレビ朝日の亀山社長が辞任 業務に関係ない会食などを経費精算

弓長理佳
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 テレビ朝日は10日、亀山慶二社長(63)が辞任し、早河洋会長(78)が社長を兼務する同日付の人事を発表した。亀山氏は持ち株会社テレビ朝日ホールディングスの取締役も同日付で辞任した。

 テレビ朝日によると、亀山氏はスポーツ局の統括を担当し、主要な役職者を集めて意思疎通や情報共有を図る報告会をほぼ毎週開きながら、スポーツ局長を参加させなかった。局長との意思疎通を十分図らずに、局内の指揮命令系統の混乱を招き、職場環境を悪化させたとしている。

 また、亀山氏はスポーツイベントへの出席や営業活動で国内各地に出張していたが、昨年11月に業務外の会食やゴルフなどの費用約60万円を業務関連と装い、出張経費として精算していたほか、私的な贈答品(約5万円)を経費で処理したり、勤務時間中に社用車で私的な外出を繰り返したりしていたという。

 テレビ朝日では昨夏の緊急事態宣言中、スポーツ局の社員ら東京五輪の番組スタッフが社内ルールに反して飲酒を伴う宴会を開くなど不祥事が続いたため、社内に検証委員会を設置。調査の中で亀山社長の行為が明らかになったという。

 亀山氏は前身の全国朝日放送時代の1982年に入社し、編成制作局長やコンテンツビジネス局長などを経て2014年に取締役、19年から現職。テレ朝を通じて「社長としての業務執行において、業務監査・検証委員会から不適切な行動が指摘されました。昨年暮れ、その責任を痛感し辞任を申し出ていましたが、このたび取締役会で認められ、すべての役職を辞任します。職責を全うできず、テレビ朝日の役職員やステークホルダーの皆様に大変なご迷惑をおかけしたことを、衷心よりお詫(わ)び申し上げます」とのコメントを出した。

 同社は会見を開かず、文書で「当社代表者の行動によって視聴者、アドバタイザー、株主の皆様をはじめとする関係各位の信頼に反することとなり、心よりお詫び申し上げます」との声明を出した。(弓長理佳)