羽生結弦、4回転半は「人間にはできないのかも。僕なりのはできた」

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 北京五輪フィギュアスケート男子フリーで4位となった羽生結弦の報道陣との一問一答は以下の通り。

――3度目の五輪を終えた今の気持ちをお聞かせください。

 アクセルは今までの中で一番近かったと思いますし、今できる羽生結弦のアクセルのベストがあれかな、という感じもしていますし。もちろん、サルコーの転倒は大きかったと思いますけど、でもなんか、なんか、それも含めて、「天と地と」という物語なのかな、という風に思いながら滑っていました。

――フィニッシュポーズの手を挙げた時、数えたら6秒間あったんですけど。

 長い(笑)。

――あれは何を思って?

 そうですね。あのポーズは実は、「天と地と」の天の意味もありますし、ある意味、自分の魂をパンって天に送るみたいなイメージが僕にはあるんですけど、9歳の時に滑っていた「ロシアより愛を込めて」というプログラムの最後のポーズと同じなんですね。あの時の自分と重ね合わせながら、なんか、なんか、ひとことで言うのはちょっと難しいですけど、いろんな気持ちが渦巻いていたというか。なんて言えば、いいんだろう、難しいな。そこまであのポーズを終えて刀をしまうまでが、リンクをはけるまでが、自分のプログラムのストーリーだったかなと思っています。

「絶対アクセル降りる」って思っていた。「絶対回りきるんだ」と

――リンク出る時、顔に氷をつけていましたが、あれはどうしてですか?

 「本当、ありがとう」と思っ…

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    潮智史
    (朝日新聞スポーツ部記者=サッカーなど)
    2022年2月10日19時10分 投稿
    【視点】

    羽生選手が演技を終えて、4位が決まり、そのあとの言葉を聞いて真っ先に思い浮かんだのは、ジャンプ女子の高梨沙羅選手のことでした。 羽生選手の言葉を聞いて、すとんと落ちたのは、「そうだよな~、これでいいんだよな~」ということです。 高梨選手

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    伊木緑
    (朝日新聞記者=スポーツ、ジェンダー)
    2022年2月11日2時30分 投稿
    【視点】

     スポーツ取材をほんの少しかじっただけの私が言うのは本当におこがましいのですが、甲子園にせよオリンピックにせよ、大舞台に立つ選手を記者席から見ていていつも思うのは、「この舞台は、彼らが勝ち取った彼らだけの舞台なんだな」ということです。どんな

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