金欠で子ども売る家族も 人道危機のアフガン、日本のNGOが支援

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ニューデリー=奈良部健
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 アフガニスタンは国土の半分が険しい山で覆われている。12月から2月にかけては気温がマイナス20度まで下がる地域もある。

 「食べる物がない。でも暖を取らなければ凍えてしまう。人々は生死をかけ、薪を求めて長い距離を歩いています」

 現地で人道支援にあたるNGO「CWS JAPAN」(東京)の男性スタッフ、サフィさん(45)は1月14日、朝日新聞のオンライン取材に訴えた。

 昨年8月15日にイスラム主義勢力タリバンが政権を崩壊させたアフガニスタンでは、長引く干ばつで、全土的に穀物が不足している。主食のナンの原料となる小麦さえ足りていない。ナン1枚を元の値段のまま半分のサイズで売っている店もある。

270万円を75家族に

 「CWS JAPAN」は昨年末にクラウドファンディングで募った270万円を、収入を失ったり栄養失調の子がいたりする東部ナンガルハル州の75家族に現地通貨アフガニで配った。

 日本から遠隔で事業を統括する小美野剛事務局長は「それぞれの家庭で必要な物資が異なるため、このような緊急時は現金の給付の効果が大きい」と話す。

 給付にあたったサフィさん自身、ソ連軍のアフガニスタン侵攻にともなう混乱で、1981年にアフガニスタンから隣国パキスタンに家族で逃れた経験がある。その際は山中を2週間近くさまよい、父親が動けなくなった。父親は「後から行くから先に逃げてくれ」と言い、家族は父親をおいて進んだ。

 後にパキスタン側で父親と再会したが、その後の難民生活は19年続いた。当初はテントすらなく、野ざらしで暮らしたという。

 いまアフガニスタンでは、タリバンの支配を恐れたり、干ばつで土地が干上がったりして、避難民になる人たちが再び増えている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、昨年1年間で68万人以上が国内避難民となったという。

 さらに心配なことも起きている。サフィさんによると、売れる家財がなくなって金欠に陥った家族の中には、余裕のある家に子どもを預けたり、売ったりするケースも出ているという。

「イスラム国」の脅威心配

 政変が起きた昨年は小麦の種…

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