第1回酒に強いオレがなぜ 肝臓の値は基準の30倍、妻も会社に呼び出され

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浅野真
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 新聞記者として、家庭人として、そして社会人として、私(55)は人生の岐路に立たされていた。

 将棋でいえば「詰む」直前といえばいいのか。いや、詰んでいたのかもしれない。

 2017年9月22日。当時、朝日新聞秋田総局で働いていた私は、東京・築地の本社にある健康相談室にいた。

 狭い部屋には、産業医、保健師、各地の総局を束ねる地域報道部長や人事部員がいた。そして後から私の妻も駆けつけた。

 朝日新聞の産業医である谷山佳津子(たにやまかつこ)医師は、前々日に私が受けた血液検査の結果を見せながら、こう言った。

 「浅野さん、γ―GTPが1500IU/lもある。これは即入院の数値です。病院の紹介状もできているので、すぐ入院してください」

 γ―GTPは、ガンマグルタミルトランスペプチダーゼ(γ-Glutamyl TransPeptidase)の略で、たんぱく質分解酵素のひとつだ。

 飲酒量が多いときや胆道系の病気などで値が上昇し、肝機能の指標とされる。

 一般的なγ―GTP検査値の基準値は、男性が50IU/l以下、女性が30IU/l以下とされる。

 つまり私は、基準値の30倍もの値だった。

 異常値の意味はわかっていた。アルコールの飲み過ぎで、肝臓がボロボロになっているということだった。

酒を控えれば…その考えが病気だった

 だが私は、「働けないわけで…

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