「苦痛の記憶を無視」 中国、佐渡金山の世界文化遺産推薦に苦言

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北京=冨名腰隆
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 中国外務省の趙立堅副報道局長は11日の定例会見で、日本が佐渡金山遺跡(新潟県)の世界文化遺産登録を目指す動きについて、「隣国の苦痛の記憶を無視して新たな登録を試みるのは、さらなる怒りと反発を招くだけだ」と述べた。韓国側の日本への反発に理解を示した形だ。

 趙氏は「強制労働は日本の軍国主義が侵略・植民地統治時期に犯した重大な犯罪だ」と指摘。さらに2015年に世界文化遺産に登録された軍艦島長崎県・端島)を念頭に、「日本は以前の登録でも、中国や朝鮮半島、アジア諸国の労働者に対し、本人の意思に反して強制労働があったことを認め、犠牲者を記念する情報センターの設置を約束したが、実現は見られなかった」と批判した。

 そのうえで、「日本は歴史を直視して反省し、誠実で責任ある態度と実際の行動で歴史上の問題を適切に処理し、アジアの隣国と国際社会から信頼を得なければならない」と注文をつけた。

 軍艦島を巡っては、日本政府…

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