第2回知らないおじさんと「ああだべ、こうだべ」 町民が育てたカーリング

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佐々木洋輔
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 「夢みたいだ」

 北海道北見市常呂(ところ)町でカーリング創成期からかかわってきた日本カーリング協会副会長の松平斉之(ひとし)さん(62)には、忘れられない光景がある。

 2016年3月、カナダであった女子世界選手権。決勝戦のアイスに、ロコ・ソラーレの前身「LS北見」のメンバーが日本人として初めて立った。

 それは、カーリング発祥の地スコットランドの民族音楽が鳴り響く、光り輝く舞台だった。試合前、選手たちは国旗の先導でホール中央まで行進し、一人ひとり紹介のアナウンスを受ける。ファイナリストだけに与えられる栄えあるセレモニーだ。「2年後の平昌(ピョンチャン)五輪の銅メダルよりも感動した。常呂のカーリングが、ついにここまで来たかと」

 松平さんが初めてカナダで本場の実力を目の当たりにした日から、約30年がたっていた。

連載「カーリングの町をたどって」(全3回)のページはこちら

  オホーツク海に面し、サロマ湖の東側に位置する人口3470人の北海道北見市常呂町は、漁業と農業、そしてカーリングの町だ。なぜ、常呂町がカーリングの聖地となったのか。

 常呂町の女子チームといえば誰もがロコ・ソラーレを思い浮かべるだろう。しかし20年前、常呂町から世界の扉を開いたチームがある。

 シムソンズだ。中学の同級生たちが誘い合ってチームをつくり、地元の経験者に指導を頼んだ。成長した少女たちは2002年のソルトレークシティー五輪にたどり着いた。その軌跡は青春映画「シムソンズ」(06年)で描かれた。

 映画のモデルになったメンバ…

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