自宅2階はジム状態 カーリング・鈴木夕湖、「鬼スイープ」の源
鈴木健輔
北京五輪カーリング女子で2大会連続メダルをめざしている日本のロコ・ソラーレを、身長146センチのセカンドがもり立てている。
「ゆうみ、頑張れ! ゆうみー、ゆうみーっ!」
仲間の声を背に、ロコ・ソラーレの鈴木夕湖(ゆうみ)(30)がブラシに力を込める。仲間が投げたストーンの進路を調整するため、前傾姿勢で高速で氷をこする。
16日の米国戦でも力を発揮した。
4失点した直後、7―7の第8エンドで勝利に近づく2点を奪ったスキップ藤沢五月(30)の好ショットは、鈴木のスイープが伏線になっていた。
カーリングは4選手が順番に石を2個ずつ投げる。リードの吉田夕梨花(28)とセカンドの鈴木は、自分が投げる時以外はスイープに回る。
作戦を中心になって組み立てるスキップ藤沢や、スキップを補佐するサード吉田知那美よりも、その回数が多い。
スイーピングで石が滑る距離を1~2メートル延ばせ、曲がりを抑えることもできる。投げるよりも石をコントロールしやすい。
すでに置かれている石に当てて、投げた石を狙った位置に運ぶ「ロール」や、ガードの石の裏に隠す「カムアラウンド」などスイーパーの腕の見せどころは多彩。
鈴木のスイープ力を、母・倫子さん(62)は「鬼」と表現する。
「鬼スイープ」の源は圧倒的…