巨匠も新顔も、描いたのは光のドラマ イスラエル発の印象派展

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田中ゑれ奈
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 日本で大人気のモネやルノワールも、展覧会初日にポストカードが完売したニューフェースも、描いたのは「光」だった。あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区)で開催中のイスラエル博物館所蔵品展は、印象派とその周辺の絵画運動を、時時刻刻の自然の情景から人間の内面まで照らす「光」をキーワードにたどる。

 4章構成の展覧会は、水辺の風景から始まる。19世紀後半のパリで、サロンに反発する前衛画家たちへの揶揄(やゆ)から「印象派」という言葉が生まれたのは有名な話。その元ネタになったモネの海景画や、彼が最晩年まで手がけた睡蓮(すいれん)の連作をはじめ、印象派の画家は水面に反射する光のバリエーションに熱いまなざしを注いだ。

 水への関心は、印象派の先駆者や後継者たちにも共通する。画壇の権威にあらがい写実主義を打ち立てたクールベは荒れ狂う海の波を繰り返し活写し、バルビゾン派のコローはパリ郊外の池を叙情的に描いた。新印象派のシニャックは、絵の具を混ぜずに並置することで画面の明るさを保つ印象派の技法を発展させ、モザイクのような点描と地の白色との対比によって水面のきらめきを表現した。

 バルビゾン派が都市の喧噪(…

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