プーチン氏と2時間半電話 マクロン氏が奔走、米ロ首脳協議で合意
ウクライナ情勢をめぐり、米国とロシアが近く首脳協議を開くことで原則合意した。仲介に動いたフランスの大統領府が21日に発表した。米政府は、協議までにロシアがウクライナに侵攻しないことを開催の条件としている。軍事的緊張が高まるなか、ぎりぎりの外交努力が続く。
米政府は、ウクライナ国境付近に最大19万人のロシア軍が集結し、部隊が国境に近づく動きを確認している。首都キエフも標的とした全面攻撃が近いとみる。
事態が緊迫するなか、フランスのマクロン大統領は20日、ロシアのプーチン大統領と電話で1時間半にわたって協議。バイデン米大統領と15分間の電話協議をはさみ、同日深夜に再びプーチン氏と1時間協議する異例の交渉を経て双方の合意を取り付けた。ショルツ独首相も21日にプーチン氏と電話協議し、重ねて対話を促す見通し。
米政府は20日の声明で「侵攻が始まる瞬間まで外交を追求する」としつつ、「ロシアは今すぐにもウクライナに全面攻撃する準備を続けているようだ」と警告。首脳協議はロシアの侵攻がないことが前提だと釘を刺した。
ロシアのラブロフ外相は21日、プーチン氏がマクロン氏に「協議結果が見通せることが重要だ」と述べたと説明。米国側の考えを事前に確認し、具体的な進展を目指す姿勢を示した。
今後は米ロ外相が24日に欧州で会談し、首脳協議の時期や場所などの詳細を詰める。米ロ首脳協議が実現すれば、今月12日の電話協議以来となる。
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