キャンパスに常駐する消防車、団員は大学生 公務員として現場出動も

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湯瀬里佐
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 消防団は地域の防災の要だ。火事や災害で出動し、行方不明者を捜索し、防災訓練にも欠かせない。風水害が多発し、大地震も懸念される近年、その重要性が増す中で、若者の消防団離れが止まらない。身近な防災力を未来につなぐため、模索が続いている。

学生8人、先輩に誘われて入団

 千葉市淑徳大学千葉キャンパスには2台の消防車がある。

 ドアに「淑徳大学」と書かれた小ぶりな1台は大学が自前で購入した軽自動車。大きな方は市から貸与され、「千葉市消防団」の文字がある。学生と職員らで組織する消防団の装備で、どちらもホースやポンプを備え、放水できる。

 同大に消防団が出来たのは2010年。学生消防団の草分けだ。08年の岩手・宮城内陸地震を機に学生が「防災に特化したボランティアで地域に貢献したい」と大学近くの消防団で1年間修業したのち、「千葉市消防団第3分団5部」として、市の公式な消防機関になった。キャンパスのある大巌寺地区と周辺を受け持っている。

 団員は現在、学生8人と卒業…

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