警察の個人情報提供に「違法」判決 識者の評価は

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編集委員・伊藤智章、山下寛久
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 岐阜地裁で21日、大垣署の中部電力の子会社シーテック(名古屋市)に対する情報提供の違法性を認める判決が示された。「勝訴」の報告に、地裁前に集まった支援者からは大きな拍手がわいた。

 「裁判所が警察の活動を違法と言った。極めて異例で、いい判断だ」。判決直後、岐阜地裁近くで開いた原告集会で山田秀樹弁護団長は判決を評価した。

 弁護団では、勝訴でも原告の一部に1万円の賠償だけという予想もあったが、判決は原告4人の損害に差をつけず、同額の賠償を命じた。

 原告4人も集会に参加した。近藤ゆり子さん(72)は「国会で警察庁が『通常の警察活動』と開き直っていたのに、違法と言った。これは大変大きい」。船田伸子さん(65)も「法律事務所に勤め、人権擁護が仕事だった。それが間違っていなかった。判決で認められ、うれしかった」と話した。

 一方で、判決が情報収集の違法性や、データ抹消を認めなかったことについては不満も出た。住職松島勢至さん(69)は「僕の情報が勝手に集められたのに、とがめないのはおかしい」。

 判決では、警察による情報収集の必要性の根拠として、仮に原告らの風力発電の勉強会などの活動が市民運動に発展した場合、抽象的には公共の安全などを害する危険性がないとはいえないとした。その点について、松島さんと勉強会に取り組んだ元養鶏業、三輪唯夫さん(73)も「どういう判断なのか。内容をよく検討したい」と話した。(編集委員・伊藤智章、山下寛久)

 大垣署との情報交換内容を議事録にしたシーテックの広報担当者は「訴訟当事者ではなくコメントは差し控える」。ただ、「(議事録表面化という)当社の情報管理に不備があり、関係者におわびしている」としている。

 議事録で名前を挙げられた一…

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