米政権、より強い制裁手段温存 「脅し」でロシアの攻撃抑止できるか

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ワシントン=青山直篤
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 バイデン米政権が22日、ロシアに対する対抗措置の「第1弾」と位置づけて発動した経済制裁は、軍需産業と密接な関係を持つ二つの銀行への金融制裁などが柱だ。これまでの制裁の警告をあえて踏み越え、「侵攻の始まり」へと動いたロシア側のさらなる攻勢を抑止するため、より強い制裁手段を温存し、段階的に拡大する余地を残した。

 米国は2014年のロシアのクリミア半島併合以来、欧州連合(EU)と的を絞った経済制裁を進めてきた。バイデン米大統領は22日、「今回は、14年にとった措置をはるかに上回る制裁となる」と強調。電話会見した米政権高官も「我々の金融制裁の力を知らしめるものだ」と述べた。

 米国の最大の圧力の源泉が、世界中の貿易や投資に使われる基軸通貨ドルだ。米国が絡まない国同士の取引でもドルが使われ、特にロシアの主力輸出品である石油や天然ガスの取引は通常、ドルで決済される。

 今回、制裁対象としたのは「ロシア開発対外経済銀行(VEB)」と「プロムスビャジバンク(PSB)」。米政府によると、ロシア銀行業界での序列はそれぞれ5位と8位。いずれも軍需産業との関係が深い。今後はドルでの決済や資金調達ができなくなり、取引先の経済活動も著しく阻害されることになる。

 さらに、米欧の金融市場で、ロシアの国債や政府機関債などを取引することを禁止し、ロシア政府の資金源を絞る。PSBのトップや治安当局幹部などを含むプーチン大統領の側近ら5人の資産も凍結した。米政権高官は「侵攻がさらに進めば、最大級の銀行に対してさらなる行動を取る」とも説明。ロシア最大手行のズベルバンクなどに制裁を広げる可能性を示した。

 日本や中国など米欧以外の銀…

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